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INSTALL(1) Human68k ITA TOOLBOX User's Manual INSTALL(1)
名称
install - コマンド・ファイルをインストールする
形式
install [ -cpsvz ] [ -m expression ] file dest
install [ -cpsvzx ] [ -m expression ] file ... targetdir
解説
install は Human68k 実行可能形式ファイルやシェル・スクリプト
などのコマンド・ファイルを目的の場所に移動します．移動先にファ
イルが存在している場合には上書きされます．移動後のファイルの
属性は，デフォルトでは -a--r-x つまり書き込み不可で実行可能
な通常ファイルとなります．
第1の形式では file を dest に移動します．
第2の形式では file ... のそれぞれを元のファイル名のままディ
レクトリ targetdir の中に移動します（ただし -x オプションを
指定すると，file 拡張子が .x かまたは .X である場合には拡張
子は削除されます）．file ... は左から右に順番に処理され，も
し途中でエラーがあっても処理は最後まで続行されます．
この 2つの形式は，最後の引数がディレクトリ（またはディレクト
リへのシンボリック・リンク）であるかどうかで区別されます．な
お，最後の引数が‘A:’のようなドライブ指定のみである場合は，
そのドライブのカレント・ディレクトリが指定されたものとし，第
2の形式として処理されます．
install には次のオプションがあります．
-c file を移動するかわりにコピーし，file はその
まま保存されます．コピーのタイムスタンプは -p
オプションを指定しなければ更新されます．
コピー元とコピー先が同一である場合はエラーと
なります．
-p -m オプションが指定されていなければ，移動（コ
ピー）ファイルの属性を変更しません．-m オプショ
ンでシンボル表現の expression を指定すると，
expression は file の属性に対して働きます．-m
オプションで 8進数値表現の expression を指定
すると，必ず expression が移動（コピー）ファ
イルの属性となります．
-c オプション指定時には file のタイムスタンプ
もコピーします．ただし -s オプションまたは -z
オプションを指定するとタイムスタンプは更新さ
れる可能性があります．
-s 移動またはコピーしたファイルがシンボル情報や
デバッグ情報を含んでいればそれらを除去します．
その場合ファイルのタイムスタンプは更新されま
す．
-v 移動またはコピーする前にパス名を表示します．
-x file の拡張子が .x かまたは .X である場合に，
拡張子を削除した名前で移動またはコピーします．
-z 移動またはコピーしたファイルがシンボル情報や
デバッグ情報を含んでいればそれらを除去します．
その場合ファイルのタイムスタンプは更新されま
す．さらに，可能ならばＦ＆Ｉ氏の lzx.x を用い
て圧縮します．
-m expression 移動（コピー）ファイルに与える属性を
expression に従って変更します．expression の
書式は ITA TOOLBOX の chmod(1) と同じです．
通常，シンボル表現の expression には自動的に
"=arx," が先行します．-p オプション指定時には
"=arx," は先行せず，file の属性に対して
expression が働きます．
8進数値表現の expression を用いると，必ず
expression が移動（コピー）ファイルの属性とな
ります．
-m オプションを複数指定した場合には，最後の指定が有効となり
ます．
環境変数
temp -z オプション指定時に一時ファイルが作成されるディ
レクトリ
関連事項
mv(1), cp(1), chmod(1), strip(1),
lzx のドキュメント
診断
何らかのエラーがあったときにはエラー・メッセージが標準エラー
出力に出力されます．
終了ステータスとしては，引数の記述に間違いがあった場合には 1，
各 file の処理中に何らかのエラーが 1度でもあった場合には 2，
メモリ不足や OS のバージョンの違いなど，システムの原因により
正常に実行ができなかった場合には 3，すべてが正常に終了したな
らば 0 が返ります．^C などによって中断したときの終了ステータ
スは OS あるいは fish の仕様によります．
不具合
-z オプションを指定すると，環境変数 temp の指すディレクトリ
が非カレント・ドライブにある場合，そのドライブのカレント・ディ
レクトリが temp の指すディレクトリに変更されてしまいます．
-z オプションを指定する場合には，環境変数 temp の指すディレ
クトリにインストールすることはできません．
lzx.x の出力メッセージは抑止されません．
バージョン
0.2
制作・著作
Copyright(C)1993 by 板垣 史彦 (Itagaki Fumihiko)
0.2 Last change: 15 Sep 1993 Itagaki Fumihiko